意外とむずかしい!複数の要素を絞り込む作業
のぼり旗を制作するときは「何をアピ-ルしたいか」を最初にはっきり決めておくのがポイント。のぼり旗はサイズが縦長で、置く場所も基本的には店頭とかイベント会場、施設のエントランス周辺などと限られてしまいます。ですので、何をアピールしたいかといっても複数の事柄ではなく1本に絞り込む作業が必要です。
のぼり旗制作の要素 絞り込みの例〈飲食店の場合〉
●新作のメニューが3つできた!これをアピールしたい。
●味には自信がある。そのうえ3種類もあるので誰にでも口に合うはずだ。
●店の改装も終えて新装開店にこぎ着けた。客席数を増やした。
●上がり座敷もあって、子ども連れファミリーでもゆったり。
●営業時間を1時間延ばして夜9時までにした。
●残業後の勤め帰りのお客様にもゆっくり来てもらいたい。
町の飲食店(個店)を例にとった場合には、上記のように複数の要素が混在していて、何をメインに取り上げてのぼり旗でアピ-ルしていくか、整理がつかないこともあります。制作の際のセオリーとして順位をつけるとしたら、「新作メニューの登場」が第1です。新装開店は、建物を見ればわかるので次点としましょう。
客にメリットがある事柄はサブタイトルで残す
内装が新しくなって、子ども連れでも、客席が増えたというのは、客にとってのメリットもあるので、のぼり旗の中のどこかで表現するようにします。営業時間延長の件も同様に、客に知らせて立ち寄ってもらいたい事項なので、これものぼり旗の中に採用することにします。すると次のようにメリハリをつけ整理できます。
●のぼり旗でメインとなるタイトル
「新作3大メニュー新登場!」
●サブタイトル1
ご家族連れでゆったりくつろげる店内
●サブタイトル2
営業時間延長夜9時まで!
ここまで整理しましたが、問題はメインタイトルの3大メニューです。これでは曖昧すぎて、新作の中身、美味しさ、シズル感がどこにも表現されていません。そこでもう一歩踏み込んで、3つの新作のうちイチオシの出し物1つに絞りましょう。そうするとメインタイトルは以下のようになり、残りの2つはサブタイトルに移行します。
●のぼり旗のメインタイトル
「魚介たっぷり!スパイシー担々麺 新登場!」
●サブタイトル1
クセになる八宝菜麺・カレーシチュー
●サブタイトル2
ご家族連れでゆったり!
●サブタイトル3
夜9時まで!
メインタイトルを1つに絞った結果、サブタイトルの内容が増えたので、サブタイトルの2と3の文字数をギリギリまで減らしました。このようにすると全体がスッキリとして伝わりやすく、のぼり旗のレイアウトにも余裕が生まれます。メインのメニューの画像を入れ込むことも可能になります。